韓国ドラマ「シスターズ」のオープニング映像には物語の展開を握る色や物がたくさん描かれています。
そこで「シスターズ」オープニング映像を考察したところ、三姉妹が試練に打ち勝つ順番を描いているのではないかと感じました。「シスターズ」オープニング映像で全てを操っている緑のマニキュアを塗った手が黒幕を暗示しています。
※以下ネタバレが含まれますのでご注意ください。考察はあくまで管理人個人の考えであることをご了承ください。
韓国ドラマ「シスターズ」タイトルの意味
9月3日にNETFLIXで配信がスタートした韓国ドラマ「シスターズ」。9月4日に放送された第２話で同時間帯1位の視聴率を記録し、期待通りの盛り上がりを見せそうな勢いです。
押さえておきたいポイントは、韓国ドラマタイトル「シスターズ」の意味です。邦題は『シスターズ』と訳されていますが、韓国では『작은 아씨들（ Little Women）』が原題となります。これは日本でいう『若草物語』のことで、ただ単に『シスターズ』というタイトルよりもドラマの内容が想像しやすくなります。
韓国の公式サイトを見てみると、
“貧しいが優しく育った３人の姉妹が大韓民国で一番裕福で有力な家族にそれぞれの方法で対抗するストーリー”
となっています。
韓国でも『若草物語』は少女たちの魂とも言える作品で、自分が姉妹のうちの誰かを考えて成長していくような本なのだそうです。「シスターズ」の原作『若草物語』には、エグ、ジョー、エイミーという人物が登場します。この3人は「シスターズ」の主人公オ三姉妹を当てはめています。
メグの現実感と虚栄心→ 金で家族を救いたい長女オ・インジュ
ジョーの正義感と共鳴心→ 金に魂を売らずに家族を守りたい次女オ・インギョン
エイミーの現実感覚と野心→ 姉の愛情に苦しみ家族から逃れたい三女オ・イネ
上記のようにキャラクターを落とし込んでいるそうです。
韓国ドラマ「シスターズ」原作『若草物語』は「4人姉妹」残りの三女ベスは誰なのか
今の状況を覆し普通の生活を送りたい３人の姉妹は、「一番低くて暗いところから、一番高くて明るいところ」に上がっていけるのか。それぞれ違った性格の三姉妹がどのように困難に立ち向かっていくかが見どころです。
キム・ゴウン、ナム・ジヒョン、パク・ジフ、ウィ・ハジュン、オム・ジウォン、オム・ギジュンという主役級のキャストがずらりとメインキャストに名を連ねているので、かなり見ごたえのある作品になりそうです。サスペンスドラマでは、この俳優さんが出てきたらもうこの人が犯人なのでは？と最初に気づいてしまうことがありますが、「シスターズ」はキャストが豪華すぎていろんな人が怪しく見えてしまいます。
日本でも人気の「考察系ドラマ」なので、オープニングにも今後の展開のヒントになるような鍵が隠されているかもしれません。今回はオープニングの意味を考察してみたいと思います。
「シスターズ」オープニングの意味
韓国ドラマ「シスターズ」のオープニングの意味を考察していきます。オープニング映像の順番に解説していきますので、まずは本編にある「シスターズ」オープニング映像をご覧ください。
本編オープニングと合わせてオフィシャルクリップ映像もご覧になればオープニングの鍵を解くヒントが隠されていそうです。
緑色のカーテンとマニキュア
緑色のカーテンが開いて、緑色のマニキュアを塗った指が電気をつけるようにシャンデリアを引っ張ります。
Netflixのオフィシャルクリップ映像に映っているパク家のお屋敷の壁紙が薄い緑色であることから、カーテンやシャンデリアは一家のお屋敷の象徴であると思われます。また、「シスターズ」広告用の団体ポスターではサンアは1人だけ鮮やかな緑色の服を着ているので、この指はサンアを表している可能性が高いのでは…と思います。ただこんなに簡単に黒幕がわかっていいのか…という気もするので、サンアに一番近しい人物で2話までに登場していないウォリョングループの会長が最大の黒幕ということも考えられます。
もう一つ考えられるのが、インジュの先輩チン・ファヨンです。ファヨン先輩の家ではカーテンが緑色、壁紙や扉が緑色でした。そしてカーペットが青です。部屋そのものが青い蘭を意味しているとも考えられます。青いカーペットは青い蘭の花びら、緑は青い蘭の茎を現しているのではないでしょうか。アメリカ文学では、緑色が富や幸福の象徴として用いられることもあるので爪が緑色なのか…などこの部分だけでもいろいろな意味が込められていそうです。
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泥棒姫「ピンク色の蕾から青い蘭が咲く」
「泥棒姫」がテーブルに置かれ、ピンク色の蕾から青い蘭が咲きます。
この部屋は、オーキッド建設でラン栽培をしていた部屋ではないでしょうか。第1話でファヨンが「泥棒姫は“のけ者”。今は貧相だけど花が咲くとまさにお姫様よ。」と言っています。これは“のけ者”だったファヨン自身を表しているのでしょう。足首にこの花のタトゥーが入っていたことからも、ファヨンのシンボルと考えて良さそうです。
また、蘭を世話するときにファヨンが着ていたカーディガンは紺色メインでピンク色が入ったアーガイル柄。インジュがレストランに着ていった服は、全身ピンクだったのでファヨンが濃紺（黒？）のジャケットをその上に羽織らせていました。泥棒姫を連想させる色使いなので、インジュが来ている衣装の色にも意味が込められているのではと感じました。
鳥かごから物が飛び出す
鳥かごを指が弾きます。そして鳥かごの中の青い蘭の花、金色の球体、茶色い角柱、兵隊のような銅像、黒い車が飛び出します。
鳥かごは、大伯母の家にあったオウムの鳥かごだと思われます。緑の爪の指に弾かれカゴの中に入ったものが全て飛び出しているので、様々な事件をコントロールしているのはこの手が象徴する人物なのではと想像できます。
青い蘭の花と車は第1話と第2話で登場しましたが、金色の球体、茶色い角柱、兵隊のような銅像(トロフィー)は、これから起こる事件のキーになるものなのではないでしょうか。鳥かごの持ち主は姉妹の大伯母なので、 大伯母も今後事件に大きく関わってくるのでしょう。
車が爆発して青い蘭が咲く
黒い車が落ちて爆発し、青い蘭が咲きます。
第2話では頭取の自殺に関する情報をインギョンに話そうとしたキム氏と、オーキッド建設のシン取締役の２人が自動車事故で命を落とします。黒い車に乗っていたのはシン取締役なので、この事故も全て緑の爪を持つ誰かによる仕業なのだと思われます。そしてその人物こそが、シン取締役が死ぬ直前に言っていた「上の人」なのではないでしょうか。
ただ情報提供者のキム氏の事故では、横断歩道に落ちていた青い蘭をジョンホが拾っています。ファヨンの部屋にも青い蘭がありました。
また、蘭には様々な良い花言葉とは反対に少し怖い「死」「死人の指」という花言葉を持つものもあるそうです。
（ギリシャ神話では、オルキスという精霊が祭りの席でお酒に酔い女司祭に絡んだところ、周囲の人たちにバラバラに引き裂かれてしまいます。
オルキスの父は神々に息子をもとに戻してほしいとお願いしますが、神々はこれを拒否。ただ、バラバラにしたのはやり過ぎだったとして、神はオルキスの死体を花に変え、この花が蘭であったということです。）
死体のそばに蘭が落ちている意味は今後明かされていくでしょうが、そもそもインジュが勤めていた会社の名前が「オーキッド建設」なので、まだ登場していませんが蘭を育てさせている会長もかなり怪しいです。
韓国ドラマ「シスターズ」青い花(ラン)の正体とは「三姉妹を象徴」
札束の上にいる女性
5万ウォンの札束の上で手足をバタバタするピンク色の服を着た女性がいます。
これはインジュが高級レストランに行った時の服装と同じなので、間違いなくインジュです。ファヨン先輩から受け取ったお金の上で寝そべっているのでしょう。
大きなティーカップに入った液体を飲み干す女性
小鳥柄のティーカップと蘭のラベルが貼られた酒瓶、大きなティーカップに入った液体を飲み干す女性がいます。
こちらも第1話でアルコール依存症であることがわかった次女のインギョンです。ドラマではマウスウォッシュの容器にウォッカを入れていましたが、オープニングではティーカップに注いだ液体を飲み干しています。インギョンに関しては、蘭のラベルが貼られた酒瓶が気になります。
絵を描く女性
壁に絵が飾られた部屋で絵を描く女性がいます。そしてこちらを向いて微笑んでいるように見えます。
これも、制服を着て左手で絵を描いているので三女のイネで間違いないでしょう。黒い服を着た顔の無い人たちに、ピンク色の服を着た人たちが囲まれている絵を書いているようです。そしてイネが絵を描いている部屋に飾られている絵は、誕生日のケーキ、赤いハイヒールなどで物語の一部が描かれているようです。
クローズアップされた絵
クローズアップされたイネの絵が出てきます。
イネが書いていた絵がクローズアップされると、テーブルの真ん中に座っているのが三姉妹であることがわかります。部屋の壁が緑色なのでパク家のお屋敷のようですが、ダヴィンチの最後の晩餐のようにも見えます。
テーブルに置かれているのは母親が作った若菜のキムチ。テーブルの下にはまな板やキムチの材料が置かれています。貧しさから逃れようとしても食卓に上るのは御馳走では無い、裕福にはなれないということなのでしょうか。
それとも、テーブルに置かれているのは若菜キムチではなくお金が浸かっていて、キムチではなく血のようにも見えます。テーブルの下に注目しますと、キムチ漬けの準備がされているだけであって材料を使っていません。ということは、お金を手に入れることで血の涙が流れるということを暗示しているとも考えられます。
また、黒い服の人々の顔部分にある絵は、赤いハイヒール、青い蘭、オウムなど物語の鍵になるアイテムだと思われます。先ほどの鳥かごから飛び出した兵隊らしき銅像など、2話までに登場していないアイテムも描かれているので、これらが今後ドラマを見るときのポイントになりそうです。
部屋から逃げ出すように出た３人
部屋から逃げ出すように出た三姉妹は、緑色の爪の手が守っている家を外から眺めています。
裕福な人々の世界を覗こうとして事件に巻き込まれた三姉妹ですが、緑の爪を持つ手から逃げるように屋敷を飛び出しているので、最終的にはお金に頼るのではなく姉妹で力を合わせて生きていくことを選ぶのではと感じました。若草物語のように、お金という固定観念に捉われず自分らしい幸せを追求していくのではないでしょうか。
権力者の中で踊らされて様々な事件がシスターズに降りかかってくる。最後の部屋で三姉妹は絶体絶命的ピンチに陥られるけど、何とか協力して逃げ出すことができた。権力から逃げ切って自分たちを守ったということでしょうか。
「シスターズ」オープニング最後の家が「展開を握る」
パク家のお屋敷だと思われる家を見ている三姉妹が「シスターズ」オープニング最後になります。ここで注目したいのが、部屋の明かりが切れる順番です。
まず一番最初に1階の真ん中の部屋の明かりが消えます。この部屋はクローズアップされたイネの絵の演出です。これは若菜キムチではなくお金を手に入れたことでどん底の始まりを暗示しているのではないでしょうか。
次に2階の一番右の部屋の明かりが消えます。この部屋は、泥棒姫がテーブルに置かれた演出です。泥棒姫は花が咲きます。花が咲いたことで黒幕が動き出したイメージでしょうか。この部屋はオーキッド建設でランを栽培していた部屋にとても似ています。
次に2階の一番左の部屋の明かりが消えます。正確には何の部屋か分かっていません。
次に1階の一番右、2階の左から2番目の部屋が同時に消えます。1階の一番右の部屋はオ姉妹の家でしょうか。インジュがお金を手に入れたため人生が狂ってしまう、インギョンは更にお酒に溺れてしまうということでしょうか。2階の左から2番目の部屋は、鳥かごから物が飛び出す演出です。シン取締役が車で亡くなったときの演出にも似ていました。車以外にも青い蘭の花、金色の球体、茶色い角柱、兵隊のような銅像(トロフィー)があるので、これらの物はこれから鍵になってくるのでしょう。
次に1階の左の部屋が消えます。こちらはテレビがある部屋で壁に絵が飾られています。イネが絵を描いていた部屋でしょうか。イネが絵を描いていた部屋にも誕生日のケーキ、赤いハイヒールなどで物語の一部が描かれているような絵が飾られていたので、これからイネはキーポイントになりそうです。
最後に2階の右から2番目の部屋が消えます。この部屋は鳥かごの中に青い蘭の花、金色の球体、茶色い角柱、兵隊のような銅像(トロフィー)、黒い車が閉じ込められる演出です。これは何者かが黒幕を鳥かごに閉じ込めたのではないでしょうか。鳥かごは三姉妹の叔母オ・ヘスクの家で飼っていたインコの鳥かごに似ているので、オ・ヘスクが黒幕を暴く手伝いをする。実はオ・ヘスクは三姉妹の見方なのではないでしょうか。
部屋にはシャンデリアの部屋と普通の電気の部屋がそれぞれ分かれています。シャンデリアの部屋では裕福な家庭の関係者(つまりパク家やオーキッド建設)の展開で、普通の電気の部屋では貧乏な家庭の関係者(つまりオ三姉妹)の展開が繰り広げられるのではないでしょうか。
これらを見ていくと、部屋の明かりが消える順番は三姉妹が試練に打ち勝つ順番、つまり物語の展開の順番ではないでしょうか。現在緑のマニキュアを塗る手はサンアなどパク一家が黒幕という感じが強いですが、もしかするとファヨンが黒幕なのではないかとも考察できます。実際に亡くなったときに顔が見せられていないので、どこかに隠れている可能性も。
オフィシャルクリップ映像では、病気になったイネを助けるためにお金のことでもめるインジュとインギョン、裏金で新しいマンションを買おうとするインジュ、お金を持って逃げるインジュ、裏金の資金洗浄をインジュがドイルに頼んだのでは？という場面などが出てくるので今後も波乱の展開が予想されます。
若草物語では最終的にエイミーと結婚したローリーに当たるジョンホとのちょっとした恋愛もありそうですし、こちらも事件の展開に絡んできそうです。
とにかく何が起こってもおかしくない韓国ドラマ「シスターズ」、今後の展開が楽しみです。
画像出典元：tvN
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